グラスやコブラ、ソードテールなど、魅力の様々なグッピーですが、自分のお気に入りの種類が見つかったらずっとその姿を見ていきたいですよね。
しかし、グッピーは同種のオスとメスから産まれたからといって、必ずしも見た目の同じ子どもが産まれるとは限りません。
初心者の方でも失敗せず、効率良く系統維持できるコツを3つにまとめたのでご覧ください。
目次
1.その種類のグッピーの遺伝について知る。
遺伝の仕方は次の三つに大別されます。
・遺伝子がY染色体上にあって、オスからオスへのみ遺伝されるもの。
・遺伝子がX染色体上にあって、オスからもメスからも遺伝されるもの。
・遺伝子が常染色体上にあって、性別に左右されず遺伝されるもの。
これらの遺伝の仕方に加えて、その形質(見た目)を表現する遺伝子の組み合わせやその優劣、他の遺伝子との関係などによってグッピーの見た目は決まります。
これらの遺伝子の固定率が高ければ高い程、産まれてくる稚魚も親と同じ見た目となるので系統維持がしやすいのです。
2.国産のグッピーを使う
別種のグッピーとランダム交配させて作ったMIXグッピーや外国産のグッピーは他種の遺伝子が混入していたり、病原菌を持っていたりするので系統維持にはあまりおすすめしません。
効率良く系統維持するためには、国産グッピーを使うようにしましょう。
国産グッピーは外国産グッピーに比べて固定率が高いこともあり、また、日本の水に慣れているので初心者でも飼育がしやすいのです。
3.両親の選別ともう一手間
失敗しない系統維持のためには、両親の選別が欠かせません、
グッピーの数が少ないうちはオスとメスを同じ水槽で飼い、メスが妊娠したら産卵箱に移します。
稚魚は一ヶ月もすると性別の見分けがつくようになるので、繁殖能力を持つ前にオスとメスを分けて飼育しましょう。
産まれたばかりの稚魚には色や模様がありません。
それらは成長と共に表れてきて、上手く成長させることができれば、六ヶ月くらいで色や模様がはっきり出た美しい見た目となります。
残したい形質を持つオスとメスを選別し、次の世代の稚魚たちを産んでもらいます。
稚魚の出産と性別を分けての飼育、そして親の選別。
この手順を繰り返すことで、あなたの求める理想のグッピーを効率良く系統維持できるはずです。
さらに、これは何代か繁殖を繰り返したあとの話になりますが、ショップなどで同種のグッピーを買い、繁殖に参加させると良いです。
この一手間によって、グッピーの近縁同士の交配の繰り返しによる奇形の出現率を抑えることができます。
グッピーの系統維持のしやすさは固定率によって変わります。
しかし、ご紹介した3つのコツを意識していただければ、初心者の方でも失敗しないで効率良く系統維持することができるでしょう。