普段は泳ぎ回っているグッピーが水槽の上の方にいる。
何気なく見かけるこの光景ですが、もしかしたら異変を報せるグッピーからのサインかもしれません。
原因1.酸欠
水槽の大きさに対してグッピーの数が多いときは酸素不足が原因の可能性があります。
後述する水質悪化との見分けが難しいですが、グッピーが鼻先を水面から出して口をパクパクさせているようなら、まずは酸欠を疑いましょう。
底に沈めて酸素を出すタイプのエアーポンプを入れて水底の酸素飽和度を上げるか、グッピーの数に対して余裕のある水槽に交換して対処しましょう。
グッピーが上にいる理由を、口が上向きに付いており餌を食べるため水面下にいるのだとする話も見聞きしますが、これは半分誤りです。
確かに、餌をあげるときには上へきますが、飼育に慣れたグッピーは給餌のとき以外、あまり上にいることはありません。
給餌のときでもなく、酸欠が理由でもないなら殆どは以下の水質悪化が原因でしょう。
原因2.水質悪化
グッピーを飼い始めたばかりで水槽も立ち上げたばかり、となれば原因はフィルター内のバクテリアが繁殖しきっていないことによる水質悪化といえます。
バクテリアが繁殖して水中の有害物質であるアンモニアを分解処理できるようになるまで、こまめに水換えをしてあげましょう。
フィルターが汚れているのかな、と勘違いしてフィルターを掃除してしまうとせっかく増えかけていたバクテリアが減ってしまうので試薬で水のphをチェックするまではフィルターを掃除しないようにしてください。
また、水質悪化は飼育初期以外にも起こります。
水換え不足や水換えではキレイにできない底砂内部の汚れ、水槽表面に付着した大量のコケなど、様々なものが水質悪化の原因となるからです。
底砂内部の汚れは水作プロホースを、コケはスクレーパーでこすり落とすなどしてキレイにしてあげましょう。
併せて、試薬による水質確認や水温チェックを行ってグッピーにとって適切な環境が保たれているか確認しましょう。
原因3.環境に慣れていない
上にいるのが水槽に導入したばかりのグッピーなら、環境に慣れていないことが原因とも考えられます。
なわばりを探ったり、他の魚たちの様子を見るために上へいるのかもしれません。
数日のうちに他のグッピーと同域で生活するようになれば問題ないでしょう。
いつまで経っても下へ降りてくる様子がなく、泳ぐ姿にも元気がないようなら水に慣れていないことや、長時間の輸送が原因で体調を崩していたり、場合によっては病気になっている可能性があります。
隔離して塩浴や薬浴で回復を試みましょう。
大事なことはグッピーの異変に気付いてあげることです。
日頃の水質管理と一緒に、上にいるグッピーがいないか、泳ぎ方や体に異変はないか、鑑賞も兼ねて観察するようにしましょう。