グッピーが妊娠したからといって、慌てて隔離する必要はありません。
まずは自分の水槽に隔離が必要かどうか、必要ならどのタイミングで隔離すればいいのか、じっくりと見ていきましょう。
理由1、隔離することがストレスになる
グッピーはとても小さく、縄張り争いもしない穏和な魚です。
そのため群れでいることを好む傾向があり、単独飼育よりは複数飼育をしている時の方が活発に行動します。
そのグッピーを妊娠したからといって一匹だけ別水槽へ隔離してしまうと、移し変えや新しい環境、孤独がグッピーにとってストレスとなってしまうのです。
どうしても隔離が必要なときも、グッピーを隔離する期間はできるだけ短くしましょう。
理由2、数をこれ以上増やしたくない
グッピーは一年中出産可能なのでとても増えやすく、水槽のキャパシティを超えた数の飼育は水質悪化による病気のリスクを高くします。
そのため、すでに水槽に十分な数のグッピーがいるのなら、わざわざ隔離して稚魚を守る必要性は少ないと言えるでしょう。
数の調整にはオスとメスを分けて飼育するという方法もありますが、常に複数の水槽を用意しておかなければならないこの方法は「誰でも手軽に!」というわけにはいきません。
しかし、妊娠時に敢えてグッピーを隔離しないで飼育し、稚魚の生き残りを自然の力に任せることで隔離するよりも大幅に手間を削減でき、グッピーの増加も抑えることができるのです。
妊娠したグッピーの隔離の仕方
これからグッピーの数を増やしていこう、というのであれば出産直前のメスは産卵箱に隔離してあげるとよいでしょう。
その際、最も重要なことは産卵箱へ移す最適なタイミングを見抜くことです。
出産が近くなったグッピーは普段とは違う様々な行動をするので、それらを合図に産卵箱へ移しましょう。
長時間の隔離はストレスとなるのでしばらく様子を見て、出産する気配がなければ一度元の水槽へ戻してもよいです。
産卵箱は市販されているものでも、プラケースでの代用でも、ペットボトルで自作したものでも問題ありませんが、水には細心の注意を払いましょう。
メイン水槽と水温、水質ともに同じものでなければ母グッピーを戻したとき、あるいは成長した稚魚を合流させたときにグッピーに負担をかけてしまいます。
稚魚を合流させるタイミングは隔離した期間ではなく、稚魚の成長具合を見て決めましょう。
親の半分~同程度の体の大きさになっていれば合流させても大丈夫です。
一度出産したグッピーのメスはそれから約一ヶ月ごとに出産するので隔離に関してそれほど神経質になることはないと思います。
アクアリムの醍醐味は水生生物たちを眺めて癒されることなので、グッピーたちが元気に過ごせるよう、自分にできる範囲で十全の飼育をしていきましょう。