グッピーの体調の良い悪いを判断する指標の一つは尾びれです。
中でも今回はメスグッピーの尾びれについて取り上げますが、これには理由があります。
グッピーのメスは尾腐れ病になりにくく、なっても回復しやすいと言われているからです。
その真偽も含めて、グッピーの尾びれに異常が見られるときの原因と対処法について簡単にご説明していきます。
原因
原因は大きく分けて、グッピーに水が合っていない、尾びれが何らかの刺激で傷んだ、の二つです。
普段の観察や水温、ph確認などから、どちらが原因か判断しましょう。
さらにそこから詳しい原因を突き止めて対処しなければいけません。
水が原因であるなら、水温が高すぎる、低すぎる、短時間で急変している、phが酸性に傾いている、汚れている、有害物質が含まれている、カルキがきちんと抜けていない、などが考えられます。
また、尾びれが傷つく要因としては、他のグッピーにつつかれた、かじられた、葉の硬い水草に当たって切れた、強い水流によって裂けたなどがあります。
いずれの場合も水換えや水槽の掃除、隔離などで解消することができるので早めに解決してあげましょう。
対処法
グッピーの尾びれは、スジまで届くほど重症でなければゆっくりとですが再生します。
しかし、傷口からばい菌が入って体力が低下してしまうと尾びれが再生しきる前に死んだり、再生しても死んだりしてしまいます。
尾びれの損傷が尾腐れ病などの病気によるものならグリーンFゴールドリキッドやパラザンDといった治療薬を、かじられて衰弱しているのなら0.5%塩浴で治療しましょう。
但し、薬浴や塩浴は最後の手段です。
グッピーが必ずしも回復するとは限らず、治療に耐えるだけの体力がなければ治療自体がグッピーにとって負担となってしまうので安易に連続して行わないようにしましょう。
グッピーのメスは尾腐れ病にならないってホント?
グッピーのメスは尾腐れ病にならない、という話もありますが、実際はメスも尾腐れ病になります。
しかし、オスに比べればなりにくく、また、尾腐れ病になっても治りが早いと言われています。
残念ながらこれを明確に肯定する科学的根拠はありません。
しかし、一般的にオスよりもメスの方が体が大きく、長生きしやすいとされています。
命を次世代に繋げていくというその使命上、もしかしたらメスはオスよりも頑丈なのかもしれません。
とはいえ、グッピーの病気は尾腐れ病だけではありませんし、環境の悪化はグッピー以外の生物にとってもよくありません。
病気になりにくい、なっても回復が早いから大丈夫、という楽観はしないで、きちんとグッピーたちと向き合い、大切に飼育してあげましょう。