妊娠点と聞いて、「グッピーが妊娠したときに表れる何某かのサインかな?」そう誤解してしまったアクアリスト初心者の方もいるのではないでしょうか。
妊娠点とはメスの腹部にある黒い点のような部分のことで、妊娠する前のメスにもこの点はあります。
つまり、妊娠点の有無でグッピーの妊娠を知ることはできないのです。
では、グッピーの妊娠を知るには何を目印にすればいいのでしょうか?
妊娠の目印
最も簡単に見ることのできる妊娠の目印は、お腹が膨らむことでしょう。
妊娠したグッピーは腹部の鉛色の部分が大きく膨らみ、まるでフグのようになる個体もいます。
しかし、この膨らみ具合は個体差があるため、グッピーによっては餌を食べてお腹が膨らんだ状態との見分けが難しいこともあります。
特にグッピーの飼育に慣れていない初心者の方は妊娠しているかどうか、判断に迷うことも多いでしょう。
見分けるポイントは、お腹が角張るように膨らんでいるかどうかです。
満腹でお腹が膨らんでいるグッピーは時間の経過とともにお腹が小さくなっていきますが、妊娠しているグッピーはどんどんお腹の張りが進んでいきます。
出産が近くなると、メスの肛門あたりにポツポツとした黒い点々が見えるようになります。
これは稚魚の目が透けて見えているものであり、これと併せてメスが落ち着きなく行動をするようになれば、いよいよ出産が間近である証となります。
産卵箱へ移したり、水草を増やしたりして稚魚を迎える準備をしましょう。
妊娠点とは
冒頭で述べた通り、妊娠点は妊娠の有無に拘らず全てのメスにあります。
内臓を包んでいる黒い膜が透けて見えているものであり、生後3~4週間経った頃から尾ビレの付け根辺りに見えてくるようになります。
妊娠点が見えるからこのメスは妊娠している! と早とちりをしないように注意しましょう。
妊娠点の活用
妊娠点で妊娠の兆候を知ることはできませんが、性別を見分けるのに大いに役立ちます。
妊娠点はグッピーが生殖能力を持つよりも少し早く見えるようになるので、オスとメスを分けて飼育したいときにはこれを目安に性別を選り分けるとよいでしょう。
但し、殆どのメスグッピーの妊娠点は黒く見えますが、アルビノの場合は色素がないので若干白色が濃く見える程度に留まり、性別の判断が難しいかもしれません。
その場合は、ヒレの形や体の大きさなどと併せて性別を見分けるようにしましょう。