飼い主が近寄ると水面に寄って落とした餌をパクパク食べてくれる。
愛らしいグッピーの所作ですが、もしかしたら過剰な餌やりでグッピーに負担をかけているかもしれません。
グッピーは胃がとても小さいので、あまりたくさんの量を食べられません。
しかし中には、あげればあげただけの餌を食べようとするグッピーもいるのです。
食べ過ぎでお腹がパンパンに膨れているグッピーが水槽にいたら、餌やりの仕方を見直してみましょう。
害1.腹内圧の上昇
グッピーはお腹がいっぱいになると食べるのを止めたり、食べ過ぎると消化しきれない分を吐き出したりします。
しかし希に、限界を超えても餌を食べてしまい、食べ過ぎで上昇した内圧が内臓を圧迫してしまうグッピーもいます。
これによって消化不良を引き起こしたり、酷いときには腸が肛門から飛び出る脱肛が起こったもするのです。
脱肛状態になると絶食で回復することもありますが、そのまま死んでしまうこともあるのでそうなる前に事前に手を打ちましょう。
害2.水質悪化
通常、グッピーに与える餌の量は5分で食べきれるくらいが適切と言われています。
それ以上与えているとグッピーが食べきれなかった分が底に沈み、水を汚してしまうのです。
オトシンクルスといった底にいるタイプの魚と混泳していれば沈んだ餌を食べてくれますが、そうでない場合は早めに餌をスポイトで取り除くか、水換えをしてあげましょう。
魚はあまり古い餌を食べないので、いつか食べてくれるだろう、は通用しません。
水槽の中に稚魚がいて掃除が難しいというときにも、ホースを使って古くなった餌と水を吸い出し、吸い出した水は一度バケツに溜めておいて稚魚がいないことを確認して捨てるようにしましょう。
上手な餌のあげ方
グッピーはとても体が小さいので、食べ過ぎた餌を食い溜めしてくことはできません。
そのためグッピーに餌をあげるときは稚魚でも成魚でも、少量を複数回与えるというのが基本となります。
稚魚と成魚で餌のやり方が大きく異なる点は給餌の回数です。
稚魚の場合は少量の餌を何度も与えて、お腹の中に常に餌がある状態にしておくと、大きく頑丈なグッピーに育てることができます。
一方、成魚の場合は5分で食べきれる量の餌を1日2、3回与えるのがよいとされています。
もしも稚魚と成魚を同じ水槽で飼っていて、稚魚の成長だけを促したいときはスポイトを使って稚魚の近くに餌を置いてあげるとよいでしょう。
上手な餌やりのコツは、1度に与える餌の量ではなく、1日に餌を与える回数で量の調整を行うことです。
水槽内の状況は日々変化していますので、量や回数も大事ですが、このコツも意識しながら餌やりをしてみてください。