グッピーの死因として多いものの一つが出産です。
うまくグッピーを産卵箱に入れて稚魚を産ませなければ、産まれたばかりの稚魚が次々と他のグッピーに食べられてしまいます。
母グッピーが命を賭けて産んだ小さな命たちを無為にしないよう、妊娠の兆候を的確に見分けて稚魚たちを守ってあげましょう。
ポイント1.グッピーの外見で見分ける
妊娠してお腹の中で稚魚が大きくなると、当然ながら母グッピーのお腹も膨らみます。
色素の薄いグッピーでは妊娠の経過とともに下腹にある卵巣が黒く透けて見えるようになり、付近に稚魚の目が確認できるようになります。
出産が近くなってくるとお腹が角張って見え、肛門部分も張って見えるようになります。
これくらいになってきたらグッピーを産卵箱に移して様子を見てみましょう。
移しかえた刺激で出産を始めると思いますが、一日経っても出産する気配がない場合はストレスを与えないために一度元の水槽に戻してあげるとよいです。
ポイント2.グッピーの行動で見分ける
グッピーの種類や個体によってはそれほどお腹が膨らまなかったり、卵巣や稚魚の目が確認できなかったりします。
そのため外見だけでの判断はかなりの経験を重ねていなければ難しいです。
出産が近くなると、妊娠したグッピーは普段とは違う変わった行動をとるようになります。
個体差がありますが、出産が近くなったグッピーは餌を食べなくなることがあります。
泳ぎ方も普段とは変わり、水槽の壁に鼻先をくっついていたかと思うと上下に泳いだり、急発進や急停止、バックをして尾ヒレを広げたり、水面近くや底の方でぼんやりと佇んでいたりします。
また、他の魚の接近を嫌うようになり、物陰に隠れたり、落ち着ける場所を探すように水槽の中を泳ぎ回ったりもします。
これらの兆候のうちどれかを見かけたら、産卵箱に移してあげるとよいです。
外見と行動に表れる兆候を併せて判断することにより、いっそう的確に出産間近かどうかを見分けることができるでしょう。
ポイント3.周期で見分ける
一度出産してしまえば、それ以降の出産はおおよそ25~30日の周期に則って繰り返されます。
上記2つの兆候と周期を見て総合的に判断すれば、二度目以降の出産で産卵箱に移すタイミングを逸することはなくなると思います。
効率よく稚魚を育てていくためにも、まずは妊娠の兆候を見分けて、できるだけ稚魚にかかるストレスの少ない状況を作ってあげましょう。