至るところで飼育が簡単と謳われているグッピーですが、初めて飼育する人は「そうは言われてもまずは何から始めればいいのか分からない」と思います。
本記事ではそんな初めてグッピーを飼う熱帯魚初心者へ向けて、やっておくべきこと、やっておいた方がいい飼い方について簡潔にまとめました。
1.事前準備
グッピーを迎え入れる前に、まずは水槽と餌を準備しなければいけません。
初めてグッピーを飼うという人はグッピーと一緒に水槽や餌をショップで購入すると思いますが、できれば事前に水槽やフィルター、水草に底砂といった必要物資を揃えてグッピーに合った水を作ってあげておくとよいでしょう。
グッピーを飼うためには飼育水は、水温18~28度、水質中性~弱アルカリ性、バクテリアによるろ過力の3つの条件を満たしておく必要があります。
水温、水質に関しては飼育1日目からでもクリアできますが、バクテリアによるろ過力だけはそうもいきません。
フィルターに根付いたバクテリアが繁殖し、グッピーの出す糞尿の有害物質を分解して無害にするサイクルの成立まで、およそ一ヶ月かかると言われています。
そのため、バクテリアの繁殖が不十分な立ち上げたばかりの水槽では、一見、内部はキレイにも拘らずグッピーが落ちてしまうということが起こり得るのです。
2.グッピーの飼い方
グッピーは体がとても小さいため、餌の食い溜めができません。
餌はグッピーが5分で食べきれる程度の少量を1日複数回与えましょう。
水換えの頻度は水槽の大きさやグッピーの数によって異なりますが、目安として一週間に一度、水槽の3分の1~4分の1の水量を交換すると良いです。
3.出産時や稚魚の飼い方
グッピーは卵をお腹で孵化させて稚魚を産みます。
産まれたばかりの稚魚が大人のグッピーに食べられてしまうことも少なくないので、出産直前のメスはあらかじめ別の水槽に隔離しておくと良いでしょう。
稚魚は成魚にも増して食い溜めができません。
食べやすいよう、細かく磨り潰した人工飼料やブラインシュリンプを1日複数回与えましょう。
回数に決まりはなく、多ければ多い程、稚魚が早く大きく、丈夫に育ちます。
グッピーの出産サイクルは約30日のため、一度出産したメスはそれ以降、一ヶ月間隔で10~30匹産みます。
一度に産む稚魚の数は母グッピーの出産経験や体の大きさによって左右され、経験が豊富なメスほど出産数が多くなります。
そのため、グッピーは非常に増えやすく、注意が必要です。
単にグッピーを飼うのであれば上記の内容を実践していただければ、スムーズに飼育することができるでしょう。
しかし、初めてグッピーを飼う方にこそ、飼育前から意識して欲しい事があります。
それは、飼育するグッピーの数を意識して、むやみに増やさないようにするということです。
飼いやすいグッピーは反面、たくさん増え過ぎてしまうというデメリットがあります。
増え過ぎてしまったグッピーの処理に困ることがないよう、水槽のキャパシティに合ったグッピーの数を意識した飼い方をしてみてください。