グッピーが病気にかかる原因の多くは、日常的に水中に潜んでいる常駐菌や微小な虫であり、どれだけ注意していてもグッピーが病気になるリスクをゼロにすることはできません。
また、病気の多くには伝染性があり、たった一匹が病気にかかったばかりに水槽内のグッピーが全滅・・・ということも十分あり得るのです。
病気になった際の迅速な対処も重要ですが、何よりも大事なことは病気を予防することです。
グッピーが病気になってしまう原因を確認し、日頃から病気予防を意識して飼育に取り組むことが最も重要です。
原因1.水槽が過密
グッピーの飼育に慣れれば、妊娠・出産時の死亡率が自然と減ります。
それに伴い、病死が上位にくるのは当然ですが、それとは別にグッピーが病気にかかりやすくなる理由があります。
それが飼育に慣れたからこそ起きる水槽の過密化です。
グッピーは丈夫で柔軟な生存ができるため、多少環境が悪化しただけでは死ぬこともなく順調に成長していきます。
また、一年を通して妊娠と出産を行うのですぐに数が増え、水槽がいっぱいになります。
水槽のキャパシティーを超える数のグッピーを飼育していると水が汚れやすくなるだけでなく、グッピー同士の衝突や接触によって体が傷ついてしまいます。
通常であれば少々のキズなど問題にならないのですが、これにいくつかの悪因が重なるとグッピーが病気になってしまうのです。
原因2.水質悪化
水が汚れているということは、それだけグッピーを害する菌類や虫が増殖しているということです。
中にはそれら病原菌やグッピーから排出された有害なアンモニアなどを無害にするバクテリアもいますが、汚い水のまま放置していて百害はあっても一利はありません。
こまめに水を入れ換え、定期的に試薬などで水質のチェックをしましょう。
また、病原菌や微小虫は比較的低温で活発に増殖したり、グッピーに寄生したりします。
その菌や虫ごとに温度は異なるのですが、冬場や元気のないグッピーを見つけたときなど、病気になる恐れが感じられたときは水槽用のヒーターを取り付けて高温を保つようにするとよいでしょう。
また、水をキレイにするための濾過装置の汚れも水質悪化に繋がります。
水槽の大きさや装置のタイプにもよりますが、定期的に濾過装置や水槽に入れている物を掃除して菌や虫の温床を作らないようにしましょう。
原因3.衰弱したグッピー
上記2つや、それ以外のことが原因でグッピーが衰弱していると、そのグッピーから病気が蔓延する可能性があります。
健康状態の良好なグッピーなら、常駐している病原菌や寄生虫は自己免疫力でやっつけてしまえるので、水質・水温管理に加えて十分な量の餌を栄養の偏りが出ないように与えましょう。
様子のおかしなグッピーがいるときは、水槽内に異常があることのサインです。
グッピーからのサインを見逃さないよう、毎日グッピーの様子を確認し、環境を見直したり、病気の疑いがあるときは早期に隔離するなどして対処しましょう。