グッピーの水槽に水草を入れることで水槽の中はぐっと華やかになり、明るく柔らかな見た目になります。
見た目を豊かにしてくれるだけでなく、グッピーにいい水草はグッピーの飼育も助けてくれます。
ここでは、飼育環境をよくする、稚魚が隠れるのに適している、レイアウトにおすすめ、という3つの目的別に、グッピーにいい水草を紹介していきます。
グッピーの飼育環境をよくしてくれる水草
グッピーの飼育環境をよくするものとしては、アメリカンスプライトやウォータースプライトといったミズワラビ属の水草がおすすめです。
これらは弱アルカリ性の水中でも生育でき、比較的少ない光量でも葉を広げてくれるので初心者の方でも容易に育てることができます。
アメリカンスプライトは先細りで尖ったような葉が付き、鮮やかなグリーンの葉が水中で揺れる様は涼やかです。
ウォータースプライトの水中葉はヨモギの葉に見た目が近く、ヨモギよりはまばらな葉付きをしています。
葉は柔らかいのでグッピーの体を傷つけることがなく、活発な成長による浄化作用などで水環境を整えてくれます。
グッピーの稚魚が隠れるのに適した水草
稚魚が隠れる水草としてはマツモやウイローモスといった、密に葉が茂るタイプがおすすめです。
マツモは根無し草とも呼ばれているように、根も持たず、水面近くに浮遊して生育します。
葉の形はその名の通り松の葉に似ており、数十センチにもおよぶ茎からフォレストグリーンの葉が多数分岐していくので小さなグッピーが隠れるのに最適です。
マツモは浄化能力も高く、少々の悪環境でも問題なく成長できるので稚魚が身を隠す以外にも幅広い用途に使うことができます。
水生コケのウイローモスも少ない光量でも生育し、ふさふさとした見た目を利用して水槽の中に小さな森や木を作ることができます。
水底以外にも岩や流木など、様々なものに活着させることができるのでレイアウトとしても使うことも多いです。
グッピーがよく映える水草
レイアウト用に使える、グッピーと相性のいい水草としてはミクロソリウムやアヌビアス・ナナがおすすめです。
どちらも色鮮やかで、色の暗いグッピーから赤や黄色など派手な色の付いたグッピーまで合わせることができます。
そして、上記に紹介した水草と異なり、この二つはゆっくりと成長していくので水槽のレイアウトが崩れにくく、予想外の成長によって水槽内が圧迫されるということもありません。
ミクロソリウムはワカメのようにヒラヒラとした、縦に細長く明るい緑色の葉を付けます。
アヌビアス・ナナは深緑色の厚く楕円形の大きな葉を付けます。
アヌビアス・ナナの葉は低層に広がっていくので、ミクロソリウムなどの高さのある水草と合わせて使うことで水槽内に奥行きや広がりを演出したり、見た目のバランスを調整したりすることができます。
一口にグッピーにいい水草といっても、目的や飼育環境によって選ぶべきものは変わります。
グッピーにいい水草の絶対条件である、「グッピーと同じ環境で生育できる」「グッピーを傷つけない」の2点を踏まえた上で、目的に叶う水草を適切な方法で育てていけば理想とする水槽に近づくことができるでしょう。