モーリーはグッピーに比べると体が大きく、全身真っ黒なブラックモーリーはその大きさに加えて渋い見た目が加わることで非常に目を引く熱帯魚です。
青々とした水草やライトに映える姿は、カラフルな他のモーリーに劣らぬ威力があります。
ブラックモーリーの飼育方法! 混泳・水温・餌など
水温18~28度、水質中性~弱アルカリ性の環境が適当と言われており、非常に飼育しやすいです。
繁殖も容易で、メスは卵ではなくお腹の中で卵を孵化させて稚魚を産みます。
何でも食べるので人工飼料から生餌まで、与える餌には困りません。
植物性の物を好んで食べる習性があり、水槽内のコケや藻類などを食べてくれます。
また、水面に浮かぶ油膜も食べてくれるので優秀な掃除屋として活躍してくれます。
ブラックモーリーのオスはおよそ6cm、メスは10cm程度の大きさに育つので、飼育する水槽は60cmのものから、数に合わせて大きくしていくとよいでしょう。
寿命は2~3年で、環境が整っていれば1、2ヶ月周期で稚魚を産むほど繁殖能力が高いので、あらかじめ大きめの水槽を用意していれば、数が増えても慌てることなく対処できます。
ブラックモーリーとの混泳には、同じくらいの大きさで性格の穏やかな熱帯魚が向いています。
ただし、近縁のグッピーなどと混泳した場合、二種間で交配してしまい雑種が生まれてしまう可能性があるのでおすすめしません。
ブラックモーリーの繁殖・遺伝
ブラックモーリーは、体を黒くする半優性遺伝子の数によって色味に違いが生まれ、黒さの具合から6つのクラスに分けられます。
クラス1は体がグレーであったり、斑紋のある個体を指し、これを基準に数が増えるほど黒が濃いということを示します。
クラス6は稚魚のときから目、体ともに真っ黒であることを指し、クラス5は稚魚のうちは虹彩が白く、成長するにつれて黒くなります。
クラス3、4は黒に近い暗灰色をしているので、一見したところブラックモーリーとしての違和感はありませんが、虹彩が白く、このクラスのブラックモーリーからは体が灰色、あるいは一部に白の入ったクラス1のブラックモーリーが生まれてしまう可能性があります。
ブラックモーリーは流通数が多く、安価で容易に入手することができるのですが、その反面、クラス6の優良個体はなかなかいません。
オスとメスを同一水槽内で飼育していると、思惑とは異なるブラックモーリーの稚魚が生まれてしまい、その繁殖能力の高さから黒の薄いブラックモーリーが増えてしまう危険性もあるので、交配するオスとメスは自分好みのものを選ぶとよいでしょう。
また、オスとメスを別水槽に隔離していれば、不要な数の増殖を抑えることもできます。