各ヒレがリボン状に長く伸びる傾向があり、特に下腹から生えている尻ヒレが最も伸長します。
水流になびくヒレも相まって、漆黒のグッピーが遊泳する姿は幻想的です。
フルブラックリボンの飼育方法! 混泳・水温・餌など
フルブラックリボンは熱帯魚なので、水温は20~28度を維持してください。
冬場など、どうしても水温が20度以上にならないときは水槽用のヒーターを設置するとよいでしょう。
フルブラックリボンは中性~弱アルカリ性寄りの水質を好むので定期的に水を入れ換えたり、カルシウムを多く含む貝殻や珊瑚などを入れたりして水質を保ちましょう。
フルブラックリボンの大きな尾ヒレは遊泳には不向きで、動きの速く、活発な熱帯魚と混泳してしまうと尾ヒレが傷ついてしまい、せっかくの優美な姿が損なわれたり、体が衰弱したりしてしまいます。
あまり泳ぎ回らない小型ナマズ類となら、お互いに傷つけ合ったりすることなく飼育できるのでおすすめです。
また、葉の硬い水草や尖った岩などもフルブラックリボンを傷つけてしまう恐れがあります。
水草や岩、流木などの障害物は隠れ場所になるので多少はあると良いのですが、過剰な場合は泳ぎ回るスペースを奪ってしまうことになるので、水槽の広さや飼育数を考慮して配置してください。
フルブラックリボンに与える餌は長期保存ができる人工飼料がおすすめです。
特に粉末状のものであれば、水底に沈みにくいので劣化する前にフルブラックリボンが食べてくれますし、食べた量の把握もしやすいです。
フルブラックリボンの稚魚にも、同じ餌を細かくすり潰したもので良いのですが、ブラインシュリンプなどの生餌も喜んで食べます。
フルブラックリボンの繁殖・遺伝
大きなヒレで水中をたゆたうフルブラックの姿は、穏やかな気持ちになって癒されるのですが、この種のオスは繁殖能力が低いといわれています。
それは、オスの生殖器が長く伸びてしまい、繁殖機能を果たさないことが原因です。
そのため、リボン種のグッピーを飼育するときには、非リボンのオスも購入しておくとよいでしょう。
多くは、リボンのオスと非リボンのオスがセットで売られています。
リボン遺伝子はオスもメスも持っているので、リボンのメスと非リボンのオスを交配させるとリボンと非リボンの両方が生まれます。
全身を黒くする遺伝子については、まだ完全に固定されていないため、フルブラックの両親からやや見た目の異なる稚魚が生まれることもあります。
自然交配に任せていると、フルブラックとは言えない見た目のグッピーが増えていく可能性もあるので、繁殖させる際にはより全身の黒いオスとメスを選んで交配させるとよいでしょう。