丸っこい体で可愛らしく泳ぐバルーンベリフェラも人気の熱帯魚の一つです。
カラーバリエーション豊富で、オレンジ、ブラック、シルバー、マーブルなど、天然でカラフルなものから、ハートマークやLOVEなどの模様を人為的に付けたものまで様々です。
特徴的なショートボディは脊椎奇形の個体を交配させ、遺伝的に固定させて作られたものです。
バルーンベリフェラの飼育方法! 混泳・水温・餌など
奇形個体を元に作られたためか、頑健なベリフェラの中でもやや敏感な体質で、飼育環境の変化に影響されるところがあります。
推奨環境は水温20~28度、水質は弱アルカリ性~中性です。
最低限の環境さえ整えていればそれほど神経質にならずとも容易に飼育でき、繁殖も問題なくできるでしょう。
餌は人工飼料からアカムシ、ブラインシュリンプなどの生餌、冷凍餌まで、選り好みなく食べます。
用意しやすく保存もしやすい人工飼料をメインに与えるとよいでしょう。
繁殖は、メスがお腹の中で卵を孵化させてから稚魚を産むので比較的数が増えやすいです。
また、一度の交配で10匹以上の稚魚が生まれてくることもあり、その数は産仔を経験するごとに増える傾向にあります。
そのため、バルーンベリフェラの数が増えすぎてしまうことも少なくありません。
バルーンベリフェラの品種維持と合わせて、飼育数の管理をするとよいでしょう。
出産直前のメスは別の水槽に隔離し、生まれてきた稚魚もできるだけ早い段階でオスとメスを分けるとよいです。
バルーンベリフェラのオスは下腹のヒレが変化したゴノポディウムという生殖器を持つので、容易に雌雄を見分けることができます。
バルーンベリフェラは性格の穏やかな品種なので、小型の熱帯魚やコリドラス、オトシンクルスなど様々な魚と混泳ができます。
しかし、バルーンベリフェラは泳ぎの得意な種類ではないため、活発に泳ぎ回る種類や縄張り意識の強い熱帯魚との混泳は避けましょう。
バルーンベリフェラの繁殖・遺伝
人為的に作られた種類であり、その固定率が100%ではないため、バルーンベリフェラから体の丸くない、通常のベリフェラが生まれることも往々にしてあります。
その確率は不定で、バルーンベリフェラの繁殖を自然に任せていると通常個体の割合が増えがちになります。
交配させるオスとメスには胴体が寸詰まりで、色映えの秀麗なものを選ぶとよいでしょう。