タキシードコメットプラティーは、二つの特徴をもつプラティーです。
一つは尾ビレの上下に入る模様。
これが流れる彗星のように見えることからコメットの名前が付きました。
そしてもう一つは、体の中央に黒ないし紺色が入り、タキシードを着ているように見えることです。
地色の種類によりレッド、イエロー、ブルーなど様々な種類がいます。
タキシードコメットプラティーは地色が淡い白色で、頭部はオレンジ色に染まった個体が多いようです。
複雑な模様と頬を染めたように見える可愛らしい姿が人気を博し、愛好家も多いプラティーです。
タキシードコメットプラティーの飼育方法! 混泳・水温・餌など
タキシードコメットプラティーの体長はおよそ5、6cmなので、小型の水槽からでも手軽に飼育、繁殖を行えます。
適正水温は25度とやや高めなので、地域によっては水槽用のヒーターを設置して飼育する必要があるでしょう。
注意しなければならないのは水温が高いため、それだけ菌が繁殖しやすく、食べカスなどが腐敗しやすいということです。
選り好みをせず、何でもよく食べるので生餌や冷凍餌を与える機会もあると思うのですが、それらを与えた際には食べ残しによる水の汚れに注意してください。
汚れた水の中で飼育しているとタキシードコメットプラティーが弱ったり、病気になったりしてしまいます。
それらを踏まえて、おすすめする餌はグッピー用の人工飼料です。
こちらはプラティーの生育に必要な栄養が揃っており、また長期保存もできます。
特にフレーク状の物は水面に浮いている時間が長いため、プラティーが食べやすく、餌が腐敗しにくいです。
清浄な水環境を保つためには定期的な水の入れ替えとフィルターの設置も欠かせません。
水は一度に全てを入れ替えるのではなく、水槽の3分の1程度を数日毎に交換すると良いでしょう。
また、フィルターはプラティーの遊泳を邪魔しない底面タイプや、身体を傷つけないスポンジタイプがおすすめです。
タキシードコメットプラティーは大人しい品種なので、同じく性格の穏やかで同程度の体の大きさの熱帯魚とであれば混泳できます。
ただし、タキシードコメットプラティーの稚魚が生まれた場合は親や混泳相手に食べられないよう、隔離するなどして守ってあげましょう。
タキシードコメットプラティーの繁殖・遺伝
プラティーのオスは尾ビレが棒状になり、ゴノポジウムと呼ばれる生殖器になります。
一方、メスはオスに比べると体が一回り大きく、産仔が近いとお腹が大きく膨らみます。
プラティーは繁殖能力が高いので、手を加えなくても自然交配して数を増やしていきますが、整ったタキシードコメットプラティーを得続けたいのであれば、親の選定や稚魚の隔離が必要となってきます。
オスはコメット模様やタキシードの色合いが良いものを選び、メスには出産経験のないものを選ぶとよいでしょう。
プラティーは一度の交配で複数回の産仔を行うので、出産経験のあるメスを用いた場合、目当てとするオスとは別のオスに由来する稚魚を産んでしまうことがあるためです。