紅白ソードテールはその名の通り、華美な紅白の彩りが目を引く熱帯魚です。
透けるような白と鮮烈な紅の組み合わせは個体ごとに彩飾が異なり、一つとして同じ紅白ソードテールはいません。
紅白ソードテール数匹だけでも水槽は華やかになりますが、群泳させて個体ごとの模様の違いを見比べてみるのもおもしろいでしょう。
紅白ソードテールの飼育方法!混泳・水温・餌など
紅白ソードテールは体が丈夫なので、水環境を整えていれば簡単に飼育できます。
水温を23~27度に保ち、水質を弱酸性に傾けないよう、定期的に水を入れ換えてあげましょう。
餌はグッピー用やメダカ用の人工飼料を中心に、冷凍アカムシや生餌をおやつとしてあげるとよいです。
餌の食べカスは水質悪化に繋がりますので、特に生餌を与える際には食べ残しに注意し、見つけたら取り除くようにしましょう。
グッピーなどの他の近縁の卵胎生メダカに比べ、ソードテールはやや縄張り意識が強い傾向にあります。
そのため、ソードテールと同一水域を泳ぐ熱帯魚との混泳は避けた方がよいでしょう。
おすすめは、コリドラスやオトシンクルスなどの低層に住む熱帯魚です。
これらは、ソードテールと同じ水環境で生育できるほか、水槽のガラスに張り付くコケを食べたりしてくれるので自然の掃除役としても機能してくれます。
【紅白ソードテールの繁殖・遺伝】
紅白ソードテールのボディの白は、白という色を発色しているのではなく、何の色も発色していないために白く見えているのです。
そのため、紅白ソードテールの目の色は、血管が透けて見えるので総じて赤いです。
このアルビノ形質が関係しているのか、はたまた性転換するという特殊な生態が関係しているのか、紅白ソードテールの中には先天的に子供を産まないメスが見受けられます。
しかし、だからといって繁殖が困難ということはなく、数ペアを十分な大きさの水槽で飼育していれば特別に意識していなくても子供が生まれて数は増えていきます。
ただし、水槽に十分な大きさがなかったりすると、せっかく生まれた稚魚が大人の紅白ソードテールに食べられてしまうので、繁殖させたい場合には水草を増やしたり隔離したりして、稚魚を守ってあげましょう。
紅白ソードテールの特徴であるソード状の尾ビレはオスに共通してみられる特徴なので代を重ねていっても失われません。
一方、体色に関しては累代個体には赤一色の個体が生まれやすく、紅白併せ持つ系統の維持はやや困難です。
系統を維持したい場合には、他品種のソードテールとの混泳は避けましょう。
また、紅白がはっきりと出ているオスと出産したことのないメスを選ぶ、など親の選定も欠かせません。
しかし、手間をかければかけるほど愛着が湧き、紅白ソードテールが秘める鮮麗さを引き出すことができるカスタマイズ感は、長く繁殖と飼育を続けたい方に最適といえるでしょう。