グッピーの体にイボや発疹のようなできものができていたら、真っ先に思い浮かぶのは病気でしょう。
実際、白点病や赤斑病など、体にできものが現れる病気は複数あります。
では、グッピーの体にできものができたときはどのように対処すれば良いのか、また、原因として何が考えられるのかについて見ていきましょう。
1.病気が原因の場合
白点病や赤斑病はグッピーの体の表面に病原虫や病原菌が取り付き、繁殖することで斑点が現れます。
この斑点がイボや小さなコブのように見えることもあるのです。
病原虫や病原菌は斑点部分で増殖し、グッピーから離れて水中を漂います。
そうして別のグッピーへ感染を広げ、健康なグッピーも病気になってしまいます。
また、病気になったグッピーが体の表面に傷を負い、傷口から体内へ侵入することで病状を著しく悪化させます。
白点病にはメチレンブルーやグリーンFリキッドなどが効果的で、赤斑病にはグリーンFゴールドやパラザンDなどが効果的です。
このように、病気は種類によってそれぞれ治療薬が異なりますので、薬浴を行う際には病気の原因を的確に見極めなければなりません。
2.奇形が原因の場合
病気が原因の場合、その症状は時間の経過とともにグッピーの体の随所を侵していきます。
対して、表皮の硬化や骨の突出といった奇形が原因の場合、異常が認められる箇所は一部分に留まります。
しかし残念ながら、先天性、後天性に拘わらず、グッピーの体に生じた奇形を回復できる効果的な手法はありません。
泳ぎ方や食事時など、普段の生活をよく観察して、対象のグッピーが少しでも生きやすくなるように、水流が生まれないようにする、食べやすい餌に変える、といった工夫をしてあげましょう。
3.原因不明の場合と対処法まとめ
グッピーの体にできものを発見したとしても、その直後に原因を特定することはなかなか困難です。
原因を特定するためには、ある程度の時間観察を行い、グッピーの様子やその他の症状を見て判断しなければいけません。
また、どれだけ時間をかけて注意深く観察したとしても、はっきりと原因を特定できないこともあります。
そんなときは対象のグッピーを隔離して様子を見ましょう。
グッピーが弱っているようであれば、塩浴をしてみるのも手です。
塩浴はそれ自体に殺菌、殺虫効果はありませんが、グッピーの浸透圧調整を助けるので体力の消耗を抑えることができます。
グッピーの体にできものを発見したときの対処法をまとめると以下のようになります。
1.対象のグッピーを隔離する。
2.よく観察して原因を特定する。
3.薬や塩浴による治療を行う。
どの段階においても重要なことは「よく観察すること」ですから、異常時と健常時を見分けられるよう、日頃からグッピーをしっかりと愛でておきましょう。