フルブラックの飼育・繁殖方法


全身が真っ黒なフルブラックは、カラフルで華美な姿が目を引くグッピーたちに比べて、ビターで落ち着いた魅力を持つグッピーです。

比較的新しい種類のグッピーで、モスコーブルー系統から作出されました。

色の濃淡や光の当たり具合などによって、ブラックやグレー、ブルーなど繊細なグラデーションを体の上に描きます。

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フルブラックの飼育方法! 混泳・水温・餌など

飼育、繁殖ともに気軽に行える種類で、最低限の飼育環境を維持し、毎日餌をあげていればワンペアのスタートからでも順調に数を増やすことができます。

最も注意しなければならないのは水温と水質管理です。

一般的にフルブラックの飼育に適しているとされるのは、水温18~28度、水質は中性~弱アルカリ性の範囲です。

餌の食べ残しやフルブラックの排泄物などによって水質が弱酸性に傾き易くなってしまうので、定期的な水の入れ換えと水槽の掃除を行ってください。

底砂に貝殻を含んだ砂や珊瑚砂などを利用することで、水質の酸性化を押さえることができます。

餌はグッピー用の人工飼料を1日数回に分けて与えるとよいです。

ブラインシュリンプなどの生餌も喜んで食べますが、こちらは食べ残しの劣化が早いので与える際は水の汚れに注意しましょう。

ワンペアであれば、30cmの小型水槽で飼育できるのですが、前述したように繁殖能力が高いので飼育数に対して少し大きめのものを準備しておくと、稚魚が生まれたときに対応しやすいです。

フルブラックとの混泳には、同程度の体の大きさで攻撃性の低いクラウンローチやコリドラスなどがおすすめです。

フルブラックの繁殖・遺伝

新しい種類であるためか、表現の固定率にバラつきがあります。

基本的にフルブラック同士の交配で生まれてくるのはフルブラックなのですが、生まれてきた稚魚の見た目が親と異なることもあります。

自然繁殖を繰り返していると個体間の見た目の差異が広がってしまいますので、オスとメスを隔離飼育して繁殖に使う親の選定をするとよいです。

優良なフルブラックを維持できる他、必要以上にグッピーが増えてしまうことを抑えることができます。

グッピーなどを任意繁殖させる場合、近親交配を続けることによる奇形の誕生が懸念されますが、それほど注意深くなる必要はありません。

近親交配の有無にかかわらず、奇形が生まれてしまう可能性はあり、むしろ自然繁殖により奇形の遺伝子を受け継いだ稚魚が生まれてしまうことの方が問題だからです。

奇形と思しきグッピーを見つけた場合は、早い段階で別水槽に隔離してあげるとよいでしょう。

このように、グッピーの見た目の維持や数の調整など、こだわっていけばキリがありません。

それもまた、グッピーという奥深い種類の魅力なのですが、フルブラックグッピーの最大の魅力は、妖艶な漆黒のボディと誰でも飼育と繁殖が楽しめるという手軽さです。

まずは数ペアを飼育してみて、自分好みのフルブラックグッピーを作り上げてみましょう。

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