グリーンウォーターという言葉をご存知でしょうか?
アクアリウムにおいて、緑色に濁った水のことを差すのですが、この水の中には植物プランクトンが豊富に含まれていて、うまくいけばメダカなどを餌やりなしで飼育することができるのです。
それなら、グッピーをグリーンウォーターで飼うことができるのだろうか?
そう疑問に思った方もいると思います。
そんな疑問にお答えするべく本記事を執筆致しましたので、是非参考にしてみてください。
グリーンウォーターの作り方
手っ取り早くグリーンウォーターを作りたいときは、水を張った水槽を日光の当たる場所に置くと良いでしょう。
光合成によってアオコや藍藻などが増殖し、1週間のうちに植物プランクトンの豊富なグリーンウォーターができあがります。
このとき、グリーンウォーターの中に水草を入れておくと、水の緑化進行を抑えられるので、程良い緑水に調整することができます。
屋外に置かれた発泡スチロールの中に浮草とメダカを入れて飼っている光景を見たことがある、という人も多いと思います。
あれこそまさに、グリーンウォーター飼育であり、メダカは自分の好きなときにいつでも植物プランクトンを食べることができるので稚魚も成魚も、餌やりの必要がありません。
そのため、メダカの飼育ケースとして使いやすいよう加工された発泡スチロールが売られているほど、グリーンウォーターでのメダカの飼育はメジャーなのです。
唯一の難点は、濁った水や水草などによって鑑賞には向かないということですが、ストレスフリーで飼育できる手軽さを考えれば実行を躊躇うほどのものではないでしょう。
グリーンウォーターでグッピーは飼えるのか?
では、メダカのようにグッピーもグリーンウォーターで飼うことができるのかと言うと、答えは「難しいのでおすすめできない」です。
これはメダカとグッピーの生活環境の違いによります。
グッピーは熱帯魚なので、水温を20~28度にしておく必要がありますが、水温が高いとその分水の緑化も進むので、グッピーの害にならない程度のグリーンウォーターを維持することが難しいのです。
また、グリーンウォーターにするためにはろ過力は低くしなければいけません。
しかし、ろ過力が不足すると有害なアンモニアなどの水中濃度が増していき、グッピーが衰弱したり病気になったりしてしまいます。
頻繁な水換えでろ過力不足を補うこともできますが、そうなると今度は植物プランクトンの量が減ってしまいます。
そうなると餌をあげなければならなくなり、結果として緑色に濁った水でグッピーを飼っている…という中途半端な状況になってしまうのです。
まとめ
せっかくグッピーを飼っているのであれば、水中を漂う色彩豊かな姿を堪能したいものです。
グッピーのグリーンウォーターでの飼育は、見えづらい、緑水の維持が大変、というデメリットの割に成果は釣り合わないものとなってしまうので、やはりグッピーを飼育するなら水合わせをしたきれいな水が一番でしょう。