グッピーの繁殖はオスが死んでもできる

グッピー (1)
グッピーはオスが綺麗で美しいとされていますが、こと繁殖の話になるとメスに注目がいきがちです。

卵胎生魚であるグッピーは産卵ではなく仔を生むとう特徴的な繁殖方法のため、とても興味をそそられるのです。

しかし、繁殖はメスだけでできるものではありません。その裏でオスはとても重要な役割を果たしているのです。

一般的な魚類は産卵後に体外受精を行いますが、グッピーはメスのお腹の中で卵が孵化して稚魚になります。

メスの体内で卵が孵化するので、一般的な産卵のように体外で受精することはできませんから、グッピーは体内で受精しています。

グッピーはどうやって体内で受精しているかというと、交尾を行っているのです。

オスにはゴノポディュウムと呼ばれる交接器が尻ビレにあります。

ゴノポディュウムは尖った形状で細長く先端には小さいフックのようなものが付いています。

交尾はこの交接器を使って行われます。オスのグッピーは交接器をメスの排泄腔に押し当てて精子を注入します。

肉眼で観察していると確認しにくいと思いますが、見えないところで確実に行われています。

卵胎生魚の別の種類の魚では、はっきりと確認できます。グッピーの繁殖はこのように交尾を経てメスが妊娠して出産するのです。

グッピーは一度の交尾で3回妊娠できると言いますが、これに近いことがカリフォルニア大学の研究で発表されています。

研究によると、グッピーのメスはオスの死後10ヶ月は妊娠することができると言っています。

どういう事かというと、グッピーのメスは交配相手の精子を体内に保存することができるのです。

保存した精子を使って自分の最適なタイミングで妊娠することができるのです。

また、複数のオスの精子を保存することができるので、その中から好きな時に好きな精子を選んで妊娠することができるのです。

体内に精子を取り込んで保存できるなんて想像もつかないくらいグッピーの繁殖のシステムは驚異的なのです。

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