効率よく繁殖させたい。
または、水槽がいっぱいになってきたからこれ以上数は増えないようにしたい。
そんなときに気になるのが産卵期だと思いますが、タイトルの通り、グッピーには産卵期がありません。
そしてこれには2つの意味があります。
グッピーは産卵しない
見出し通り、グッピーは卵を産みません。
産卵しないのなら当然、産卵期もない、というわけです。
ではどうやって増えていくのかというと、メスがお腹の中で卵を孵化させて直接稚魚を産みます。
このような繁殖形態は卵胎生と呼ばれ、グッピーの他にもプラティやセルフィンモーリーといった卵胎生メダカの仲間に見られます。
グッピーはいつでも出産できる
多くの動物には発情期があり、魚類の中にも特定の季節に卵を産む、産卵期をもつものがたくさんいます。
しかし、グッピーに出産しやすい時期はなく、一年中いつでも出産可能です。
グッピーはおよそ三、四ヶ月で稚魚から成魚になります。
以降、ほとんど1ヶ月おきに出産し、一度に数十匹の稚魚を産みます。
グッピーのメスは一度の交尾で三、四回出産できるだけの精子をお腹の中に蓄えることができます。
そのため、たとえメスだけの環境が数か月続いたとしても稚魚を産み続けます。
また、メスは体内に精子がある状態でも交尾をし、その時々で得た複数のオスの精子を個別に保存、環境などに合った精子を進んで受精させると言われています。
これら優れた能力のおかげでグッピーは非常に増えやすく、飼育しやすいことも手伝って初心者から上級者まで幅広いアクアリストに人気があります。
グッピーの出産で注意したいこと
増えやすいからといって水槽の中にオスとメスを入れているだけでは良いグッピーは増えません。
稚魚は卵のように無防備ではありませんが、特に生まれたばかりの頃は動きが鈍く、すぐに他のグッピーに食べられてしまうのです。
おすすめは出産間近のグッピーを産卵箱に移すことですが、それが難しい場合、水槽内に水草や岩、流木などの身を隠せる場所を増やしてあげましょう。
グッピーは周囲の環境の変化に敏感で体調が良いときは色映えがキレイなのですが、体調が悪化するとくすんで見えたりします。
特に妊娠、出産、稚魚のときにはストレスを感じやすいのでつぶさに様子を観察して、できるだけストレスを感じない環境を作ってあげるよいでしょう。
そうすれば、半年後には見事に美しく成長したグッピーの群泳を楽しむことができるようになります。