グッピーを繁殖させるとき産卵箱を使って隔離することで仔が食べられないように人工的に保護するやり方がありますが、自然繁殖をさせようと思ったら水草が必要となります。
観賞魚の世界では水草は空間を演出して自然な情景を創りだすのに大きな役割を担いますが、繁殖における水草の役割はそれとは別のものです。
水草は生まれたての稚魚が身を隠すことができる場所です。
生まれたばかりの小さな稚魚は密集した水草の隙間に入り込んで見を潜めることができるので、外敵(他の魚)などから見を守ることができます。
稚魚はグッピーの親や他の魚の口に簡単に入る大きさなので、見つかると一口で食べられてしまいます。
泳ぐ力の弱い稚魚は逃げることもできず、一口で食べられてしまいます。
そのため稚魚には他の魚に見つかりにくく、他の魚が入ることができない狭い隙間が必要になります。
稚魚が水草の中に隠れて安全に生活するために最適な水草や植え方をご紹介します。
まず、産仔した仔を守れるだけの十分な水草が必要になりますので、とにかく多くの水草を植えることが大切です。
可能なら水槽の底一面を被ってしまえるように植えるのがベストです。
ヘテランテラ、ハイグロフィラ、ウィステリア、ミクロショリュームなどがオススメです。
底に植える水草を選んだら、次は水面に浮くタイプの水草です。ウイローモス、ウォータースプライト、マツモなどが良いでしょう。
これらの水草が順調に育つと、水質も安定してバランスの良い環境ができあがりますので、水換えの頻度も下げることができます。
水槽の底と表層を水草で被ってしまえば、稚魚は水草の中に隠れた状態で水槽内を安全に移動することができます。
常に水草で守られた状態で安定した生活ができる上に、他の魚に見つかった場合も直ぐに水草の中に飛び込んで隠れることができますので、何も対策をしない場合と比べると繁殖時の仔の生存率が大幅に向上します。