明確な繁殖期間がなく、一年中出産可能なグッピーは妊娠中のメスをオスが追いかける光景を見ることもあります。
ときには、妊娠していないスリマーなメスを無視して、妊娠中のグラマーなメスを追いかけている、なんてことも。
グッピーは妊娠中でも交尾をすることができるのでしょうか?
お腹の大きいメスはモテる
グッピーのオスにとって、魅力的なメスの条件はお腹が大きいことです。
よく間違って認識されているのですが、「グッピーのメスのお腹が大きい=妊娠」ではありません。
実はグッピーの腹部の膨らみは、妊娠する前、メスのお腹の中で卵の準備が整ったときから大きくなり始めています。
この腹部の膨らみを見て、オスは「このメスは妊娠できる」と判断して繁殖行動をとるようになるのです。
しかし、妊娠中のメスの方がお腹が大きいので、活力溢れるオスは妊娠中のメスにもアプローチしてしまうのです。
妊娠中でも交尾する? しない?
上記のようなオスの行動を見て、妊娠中なのに交尾している、と誤解してしまうのですが、グッピーは妊娠中に交尾することはありません。
ただし、妊娠していると思っていたけれど、実際は未受精卵がお腹の中に詰まっているだけ、という状態のときには交尾をします。
この辺の見分けはベテラン飼育者でも難しく、妊娠の確信が持てるようになるのは、稚魚の目が透けて見える程妊娠が進んだときであることが殆どです。
まとめ
妊娠中のグッピーの交尾について、本記事の内容を以下にまとめます。
・グッピーのメスのお腹は卵の準備ができたときから膨らみ、それを見たオスがメスを追いかけてアプローチする。
・メスの妊娠を「卵の準備ができている」と勘違いして、追いかけてしまうオスもいる。
・妊娠中のメスは交尾をしないが、交尾をしようとするオスはいる。
妊娠したメスへの追いかけはある程度は仕方のないことなのですが、あまりにも執拗にオスが追いかけているようなら隔離を検討した方が良いです。
水槽が小さく、メスがオスから満足に身を隠せないような環境であれば、ストレス軽減のために隔離してあげた方が良いでしょう。
しかし、水槽のスペースに余裕があるのなら、隔離をしないで水草や流木を入れて隠れ場所を作ってあげることで対策できます。
隠れ場所の増設は、メスが安心して稚魚を産めるようになるだけでなく、これから生まれてくる稚魚のためにもなるのでおすすめです。
稚魚の出産については、産卵箱を使わない方法と使う方法があります。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分の飼育スタイルに合わせて、産卵箱の使用を検討してください。