妊娠しているわけでもないのに、グッピーのお腹が膨らんでいる、というときは注意しましょう。
お腹がパンパンに膨らんでいるけど、元気に泳ぎ回っているし、便秘気味なだけかな?
そう思って呑気に構えていると、数日後にグッピーが動かなくなってしまうかもしれませんよ。
脅すわけではありませんが、その時々に適切な対処をするためにも事前に知識をつけておいて損はないでしょう。
では、グッピーのお腹が便秘しているように膨らむ主な原因を紹介していきます。
原因1.エロモナス菌感染
グッピーにエロモナス菌が感染すると、腹内で炎症を起こしてお腹に水が溜まります。
このとき、グッピーに見られる他の症状として、消化不良の白フンが出たり、腹部の鱗が逆立ったりします。
この鱗の逆立ち状態は「マツカサ」と呼ばれ、エロモナス菌によって鱗が立っているため、中からも外からも菌の攻撃を受けているような状態となっているのです。
この状態になってしまうとグッピーが回復する見込みは少ないので、できるだけ早く病気を特定して治療に取り掛かってあげましょう。
治療法としては、食欲のあるうちはパラキソリンFという薬餌を与えて、0.5%濃度の塩浴をさせてあげると良いでしょう。
食欲のない場合は、グッピーを絶食させて観賞魚用パラザンDかグリーンFゴールドリキッドによる薬浴をしてください。
原因2.寄生虫
グッピーの中に入った寄生虫が消化不良を引き起こしたり、腸を食い破って閉塞を引き起こすこともあります。
こうなるとフンが出づらかったり、全く出ないので便秘のようにお腹が張るのです。
細菌感染との見分けが難しい部分もありますが、グッピーの症状や水の様子から判断してください。
感染症には有効な薬もありますが、寄生虫の場合は有効な薬が殆どなく、回復は困難です。
少しでも被害を抑えるために、水の中に入っていたものは全て新しいものに取り換え、お腹の膨らんだグッピーとそれ以外の生き物は水槽を分けましょう。
その他の原因と対処法まとめ
グッピーが便秘のようになるには他にも、奇形による体の歪みでお腹が大きく見える、消化の悪いものを大量に食べた、などたくさんあります。
細菌感染や寄生虫が原因のときは、対象グッピーを隔離して早急に対処しましょう。
また、病原菌や寄生虫が湧くような環境も改めなければいけません。
飼育は慣れてくると、どうしても管理がマンネリ化しがちです。
一日を通して適正な水温が保たれているか、phは酸性に傾いていないか、水中のアンモニア濃度が高くなっていないか、水換えは定期的に行われているか、1から水を作り上げるつもりで管理を見直していきましょう。
グッピーの便秘の原因が何であれ、最も効果的な対処法・予防法は水質管理です。
見た目がきれいなときこそ、目に見えない細部にまで目を光らせましょう。