熱帯魚のグッピーはどのような淡水環境で飼育できるのでしょうか?
適性水温やph、塩分濃度についてまとめてみました。
水温は20~28度、phは中性~弱アルカリ性
グッピーの原産地は北アメリカ大陸南部から南アメリカ大陸ほぼ全土に及び、海水ではなく淡水での飼育が一般的です。
熱帯の国からやってきたグッピーは寒さに弱く、水温が常時20度を下回るような環境では動きくが鈍くなります。
季節や地域にもよりますが、水槽にはヒーターを設置して20~28度の範囲で一定に保ってあげましょう。
このとき、水温を検知して自動で設定温度になるまで自動で加温・停止をしてくれるヒーターを使うと不在中も安心でとても便利ですよ。
また、phは中性~弱アルカリ性にしておくとグッピーが元気に育ちます。
水は放っておくと汚れによって酸性化してしまうので、定期的な水換えと掃除をしてphが酸性に寄らないようにしましょう。
水槽の中に貝殻や珊瑚を入れると、水がアルカリ性に寄るのでphを保ちやすくなります。
塩分濃度は0~0.5%
グッピーは淡水飼育がメインとなりますが、病気をしたときなどは水にほんの少しの塩を入れて塩分濃度を上げた水で治療してあげることがあります。
塩浴と呼ばれるこの治療法では、塩分濃度0.3~0.5%に調整した塩水を使い、グッピーの自力での回復を促します。
0.3~0.5%はグッピーの体の濃度とちょうど同じくらいなので、濃度調整(浸透圧調整)にかかる負担を軽減することで回復力を高めるというわけなのです。
徐々に慣らしていけば0.5%よりも高い塩分濃度で飼育することができますが、塩水の管理は淡水の数倍大変なので、海水魚と混泳したい、という強い気持ちがないのであれば、わざわざ塩水で飼育する必要はないでしょう。
グッピーを淡水飼育するときのまとめ
・水温は20~28度、phは中性~弱アルカリ性の淡水で飼育する。
・病気のときなどは0.3%~0.5%の塩水で塩浴してあげる。
これらはグッピーを飼育するときの水の最低条件となるでしょう。
温度もphも適性値であることと同じくらい、一定値に保つことが大切です。
水換えのときには事前にしっかりと温度とphを合わせたものを使って、グッピーが水の変化に驚かないように注意しましょう。
当たり前のことですが水は透明なので、温度やphの違い、病原菌の蔓延などを目で見てはっきりと確認することはできません。
だからこそ病気をしない、元気なグッピーを育てるためには、毎日の水の管理が最重要となるのです。
グッピーと一緒に、水も育てているつもりでアクアリウムに取り組みましょう。