繁殖させやすいとして初心者に人気のグッピーですが、思うような見た目のグッピーがなかなか増えなかったり、数が増えすぎてしまって飼育環境が悪化してしまったり、と繁殖させやすいがゆえの悩みもあります。
ポイント1.適当な水槽と道具を用意する
繁殖させる際、最初に気をつけたいことは水槽の大きさを適当なものにするということです。
グッピーの大きさは5~8cmと小さいため、30cmの小型水槽からでも飼育できます。
しかし、成魚は年中出産可能で、一度に数十匹を産むので非常に数が増えやすいです。
可能なら60cm大の水槽を用意し、出産用や産後のメス隔離用など、用途に分けて複数の水槽を準備しておくと繁殖管理が捗ります。
また、管理しやすいよう水槽のレイアウトは工夫しましょう。
例えば、隠れ場所として利用される水草ですが、水槽内にランダムにたくさん植えていると、グッピーを網で掬ったりするときに邪魔になります。
水草は水槽の奥側を中心に植えておくと、水槽の前面に網で掬う余地ができ、正面からグッピーの様子をよく確認することができます。
グッピーの増加に備えて、ろ過力の高いフィルターや、酸素を水中へ取り込む能力の高いフィルターを用意しておくことも重要です。
ポイント2.交配を管理する
次はオスとメスの交尾を無作為にしない、ということです。
手軽な管理法としては、オスとメスを別水槽で飼育し、より種の特徴がはっきりとしたオスのグッピーを選んで交配させる方法があります。
グッピーのメスは一度の交配でも3、4回分の精子を胎内に留めておくことができるので、出産経験のないメスが適しているでしょう。
このように管理していれば、優良品種の維持と合わせて飼育数を調整することができます。
ポイント3.飼育目的を意識する】
上手くグッピーを繁殖させたいなら、飼育目的を意識することは重要です。
意図に反してグッピーが大量に増えてしまったとき、どのように対処すればいいのか分からないまま惰性で飼育を続けるのは、金銭的にも精神的にも負担です。
単にグッピーを飼育したい、あるいは予想もつかないようなオリジナルのグッピーを作りたい、というのであれば雌雄を隔離しないで自由に泳がせ、数については水草などの障害物で調整するとよいでしょう。
しかし、コンテストなどへ参加する場合、親の選別や出産前後のメスの隔離、稚魚の隔離などが重要になってきます。
見た目の崩れたグッピーが増えてしまうと、元に戻すのは容易ではありません。
ですから、熱帯魚を始めて飼育する初心者の方も、薄っすらとで構いませんので飼育目的を意識しておくとよいでしょう。