グッピーの母親が稚魚を生む瞬間を見たことがありますか？
ごくごく小さな空間に大きな生命を感じる瞬間であり、とても感動的な情景です。
そして生まれてきた稚魚は本当に可愛らしいものです。
グッピーは母親がお腹の中で育てた稚魚を出産する卵胎生魚ですから、稚魚は生まれてくるとすぐに泳ぎ始めます。
稚魚は生まれた時にはお腹に膨れた袋のようなものが付いています。
これは、成長に必要な栄養分などが入った袋です。成長とともに次第に小さくなり、やがて無くなります。
生まれたての稚魚はまだ泳ぐ力が弱いので水槽内の給水ポンプに誤って吸い込まれることがありますのでスポンジフィルターを付ける等の対策が必要です。
生まれてきた稚魚を安全に育てていくためには少しだけ手を貸してあげる必要があります。
グッピーの稚魚は本当に小さいので他の魚の口に簡単に入ってしまいます。
餌と間違えて食べられてしまうこともあります。
このようなことにならないように、出産前には産卵箱を用意して母親のグッピーを入れてやります。そして出産が終わったら稚魚を残して母親を産卵箱から取り出します。
稚魚は産卵箱の中で他の魚に食べられない大きさになるまで育てます。
これで、天敵がいなくなりますので稚魚の生存率は格段に向上します。
あるいは、できるだけ安全な環境で自然繁殖をさせたいと思ったら、水槽内に水草を植えてやります。
特にウイローモスなどは密集しているので稚魚の隠れ家にはもってこいです。
産卵箱を使う方式ほどは生存率が高くありませんが、何もしない場合と比べると明らかに効果があります。
稚魚が生まれたら、一日に1～2回専用の粉末状の餌か、親グッピー用の餌を砕いたものを与えます。
早く大きくしたいと思いますが、餌のやり過ぎは禁物です。水を汚す原因となり水槽内の環境に悪影響を及ぼしてしまいます。
グッピーの稚魚が成長していくとオスメスどっちなのか知りたくなると思います。早い時期に判別する方法は腹ビレの形状を見ることです。
メスはずっと同じ形状のまま大きくなっていきますが、オスの場合は生殖器の役割をする腹ビレがだんだん尖ってきます。
もう一つの判別する方法は、メスのグッピーの場合は生後3週間ほどで妊娠点が見えてきます。
妊娠点は肛門付近のお腹に出てくる黒い点で、メスにしかありません。
こちらの方が早い段階で確認できると思いますので少しでも早く判別したい場合には注意して観察してみてください。